商品の価格を構成するもの
あるケーキ屋さんとこんな会話がありました。
私「御社では、ケーキの価格はどのように決められているのですか?」
社長『はい、ケーキにかかる原価を集計して、1個あたりの原価を出して一定率の利益が確保できるように、価格を決めています。」
私「そうなんですね。では、
- このケーキはちょっと手間がかかるから仕込みに時間がかかる
- 材料が手に入りにくいものなのでたくさん作れない
- 形が崩れやすいので細心の注意を払って取り扱っている
- 一番思い入れがある商品なので自然と熱が入ってしまう
といった要素は、価格には影響を与えないということですか?」
社長『え?それ、価格に含めてもいいんですか?』
私「いいもなにも、お客さんからみたら、たとえ材料費が同じでも、シェフのとびっきりの夢や想いのつまったケーキと、自動化された製造ラインで大量に一気に作られたものと違いますよね?〇〇さんもお客様として利用するときはどうですか?」
社長『たしかに。自分でも、大好きな子供の誕生日に買っていくものだったら、あえて高い店を選んだりすることもありますし・・・。』
私「大切な人に買っていくときはここの店でと思うお店ってどういうお店ですか?〇〇さんのお店はお客様にどう思ってもらいたいですか?」
社長『そうですね。なんだかハッとしました。もう一度考えてみます。』
商品の価格は、会社の利益にも一番影響力があります。利益は、社員を守るためのもの、さらにより良い商品を提供し続けるのに必要なもの、社長の夢を実現するのに必要なものです。
その利益の状態を確認するために、「月次決算」と「経営計画書」が必要だと考えています。
値決めは経営なり
稲盛和夫氏の言葉ですが、まさに真実なんだと実感します。
あ、この社長のお店、次に僕が利用するときも、購入金額が上がっているということになりそうです(笑)
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