無色透明の接客
先日、一宮の女性経営者会であるGiversさんの講演会にお誘いいただき、フェラガモ高島屋日本橋店の店長もされていた株式会社エム&プラス 代表の森令子先生のご講演を聴かせていただきました。
政財界、各国の要人の接客のご経験をもとにした「上質な接客」のお話は、ブランド業界に限ったことではなく、店舗ビジネスにおける接客や、営業職におけるセールストークなどにも通ずるものと感じ、とても印象に残りました。
なかでも強く心に残ったことは、次の3つでした。
- 売り込みをしてはいけない。接客は無色透明でなければならないこと
人は売り込まれることを嫌う。「いらっしゃいませ」も「ご自由にご試着ください」も「なにかお探しですか」もお客様はすべて売り込みに感じてしまう。お客様が当店に来店された、目的(ゴール)をヒアリングし、会話を楽しむことが大切である。無色透明な接客とは、
無駄を省き(効率的に)
その時に一番ふさわしい動きをする
それが美しい動きとなり
一連の動きが自然となる
ということだと学ばせていただきました。
その背景には、お店では、お客様とそのお客様が欲しいものが主役であり、接客する側は目立ってはいけないということがあるのだと理解しました。
- 制服の着方などのルールは必要だが、接客にマニュアルは不要であること
『お決まりの挨拶「いらっしゃいませ。よろしければお手に取ってご覧ください」と言うだけならロボットに言われた方がいい』とのお言葉には、とてもハッとさせられました。
お客様が、当店まで大切な時間を使って足を運んでくださったのに、ロボットでもできるマニュアル通りの対応ではとても満足はしていただけないのだと思いました。
- お客様が「わざわざ来店し、時間を共有してよかった」と思っていただける接客を心がけること
お客様がなぜ、ネット通販ではなくお店にご来店いただけたのか。
どのような価値に対して満足をしていただけるのか。
自社の商品の価値はどのようの伝えていけばいいのか。
などを、常に考えておかないと、自然に言葉はでてこないので、良い接客にはそのための事前準備が必要なのだと思いました。
店舗ビジネスを経営されているお客様にはもちろんだと思いますが、私のような士業などの形のないサービスを提供している方にも非常に考えさせられる講演でした。
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