補助金の成功率(採択率)をあげるために来年の補助金の準備を
補助金の公募が開始され、「ウチも申請しよう」と思ったのに、結局、時間がなくて申請できなかったという話を良く聞きます。
なぜ、そうなってしまうのでしょう。
その原因の一つは、補助金は通常、募集開始から申請期限が1ヶ月程度しかないということです。
つまり、準備期間がもう少しあれば「ウチも申請できたのに」という企業が多数あったのではと認識しています。
そのような方のために、先月、経済産業省から発表された、「平成28年度経済産業省政策の重点、概算要求、税制改正要望について」から、来年(平成28年)に募集される補助金を予想してみようと思います。
(※この予想は、私が概算要求をもとに独自に行ったものであり、概算要求の内容も、今後、変更されることが十分に考えられます。ご利用に関しましては、自己責任でお願いいたします)
通常なら補助金はその年の2月頃から募集が始まるので、今から準備すれば5ヶ月以上、準備期間があることになります。平成27年度もあった補助金については、申請のフォーマットも似たようなものになる可能性が高いので、今から大枠を準備しておき、公募が開始されたら詳細をチェックして申請すれば、採択される可能性は高まると思います。
さて、この「平成28年度経済産業省政策の重点、概算要求、税制改正要望について」によると、来年、募集される可能性の高い補助金は、「小規模事業者持続化補助金」と「創業・第二創業促進補助金」です(名称はおそらく変わると思います)。
「小規模事業者持続化補助金」は、「平成28年度経済産業省政策の重点」の14ページに、下記のように書かれています。
○小規模事業者への支援強化:小規模事業対策推進事業 110.0億円(46.5億円)
小規模事業者に寄り添った経営指導を行う、商工会・商工会議所等に対して、全国組織が行うマイナンバー制度の周知等を含む指導・研修を支援するとともに、支援機関間の切磋琢磨を促すため、経営発達支援計画の認定を受けた商工会・商工会議所が行う伴走型の小規模事業者支援をより強力に推進する 。また、小規模事業者が商工会・商工会議所と一体となって取り組む販路開拓支援(持続化補助金)を実施する。
注目すべきは、昨年のこの事業に対する予算額は46.5億円に対し、今回の概算要求では110億円となっています。平成26年は2回、平成27年は、現在のところ3回実施された小規模事業者持続化補助金ですが、この予算額を考えると、採択件数が大幅に増えるか、又は、補助金額が増額されることも考えられます。
さて、もう一つは、「創業・第二創業促進補助金」ですが、こちらについては明確な記述はありませんが、「平成28年度経済産業省政策の重点」の16ページに、下記のように書かれています。
○中小企業の創業支援:地域創業促進支援事業 19.0億円(12.0億円)の内数
創業者や第二創業者を支援するため、創業費用や廃業費用の補助を行うとともに、産業競 争力強化法による認定市区町村と連携した創業支援事業者が行う創業支援の取組を支援す る。
また、創業に関する基本的知識を習得させるため、全国で「創業スクール」を開催する(新た にサービス産業等の「業種別コース」を開催する )とともに、起業家精神を有する人材の裾野拡 大のため、小中学校等でのモデル的な起業家教育等を実施する。
上記の文中に、「創業費用や廃業費用の補助を行う」とあるため、募集される可能性が高いと思われます。
一方で、平成27年も人気のあった、「ものづくり・商業・サービス補助金」については、概算要求からは実施されるということが読み取れません。しかし、「平成28年度経済産業省政策の重点」の15ページに、下記のような記述があります。
○新しいサービスモデルの開発:戦略的基盤技術高度化・連携支援事業
140.0 億円(138.6 億円)の内数【前掲(P10)】中小企業が、新事業活動促進法に基づく「異分野連携新事業分野開拓計画」の認定を受け て、①「中小サービス事業者の生産性向上のためのガイドライン」や、②企業実証特例制度又は グレーゾーン解消制度を活用して行う、新しいサービスモデルの開発を支援(補助)する。
以上から、サービス産業の新しいサービスモデルの開発のための何らかの補助金が創設されるのではと予測できます。
冒頭にも書いた通り、補助金申請のフォーマットは、大幅に変わることは無いと思われますので、「小規模事業者持続化補助金」「創業・第二創業促進補助金」については、今から準備をしておくことで、これらの補助金が獲得できる可能性が高まると思われます。
補助金の申請についてのご相談は、随時お受けしております。
ご相談はこちらから
コメントはこちら