4月の売場を見るとその店のチカラがわかる
一年でも4月は温度も天候も移り変わりが激しく、まだ肌寒い日もあれば、夏かと思う日もあります。
店舗ビジネス(小売店、飲食店、ベーカリー、美容院などの業種)では、季節感の演出が非常に難しい時期でもあります。
コンビニのSVをしている頃、
「売場を春~夏型に変えましょう」
と提案すると、
「まだ、寒い日があるのに、あまり早く変更しすぎると逆によくないんじゃない?」
と抵抗されたものでした。
しかし、売場というのは、在庫などもあり瞬時に変えれるものではありません。実は、春~夏型への移行は、年明け1月頃から準備をしないといけません。
お客様の心理になって考えると、冬に比べてそれほど温度が高くなくても、「ああ、もう春だな」と感じて気持ちが動くと消費に繋がるので、お店の季節感は少し先取りして積極的に演出していくことが大切と思います。
つまり、3~4月にはすでに春~夏型の売場になっているのは当たり前で、まだ寒い日には、ホットコーヒーのPOPをつけるなどの補正をして対応するという体制ができていないといけません。
しかし、世の中の店舗をみてみると、
- 仕入業者から提案されるままに、春夏ものが部分的に並んでいる(冬物と混在している)雑貨屋
- 鍋の色あせたPOPがまだ貼ってある飲食店
- 歓送迎会のパンフレットが置いてある居酒屋
- カイロやハンドクリームが値下げセールで売られているコンビニ
そんな「後追い型」のお店も多いです。
3月の末、急に暖かくなったある日に、アイスクリームがほとんどなくなっているコンビニがありました。気温としては、当然夏場よりは低いはずですが、昨日より暑いと感じることが「アイス食べたい」に繋がります。
逆に、少し暑い日には、こちらからアイスクリームを提案できるくらいの準備をしたいところです。
店舗ビジネスでは、店舗の中は、快適な温度になっているので、外の様子がわかりづらいです。
毎日、通勤時しか外に出ないという方は、あえて一番忙しい時間帯に外に出てみることも必要だと思います。
僕がコンビニの直営店で研修している時も、先輩から「外に出ろ」「外に出ろ」とよく言われました。
それは、外のゴミなどの外観を見ることと、体感温度や風の強さなどをチェックするためです。
お客様は、快適なオフィス、車内から出てくるとしても、必ず一度は外にでて来店されるのですから。
3~4月のお店は、違いが出やすい時期なので、発見が多いです。店舗でビジネスをされていない方でもこういった視点で見てみると面白いと思います。
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